国税記者 実録マルサの世界

この本は元国税のOBが書いている本、
という訳ではありません。
国税局づきの報道関係の方が国税局前で張り込みをして
裏をとってすっぱ抜いたりしている状況を
どちらかというと『まじめに」「わかりやすく」述べられています。

国税記者の裏側もさることながら、
国税局の仕組みやヒエラルキー構造、
部署と部署の関係なんかも書いているので
結構専門家からするとオモシロイ。

具体的な脱税案件として紹介されているのは、

・ニューハーフ美容家の脱税事件
・銀座のホステスの脱税事件
・芸能界の脱税事件
・外資系企業のストックオプション関係の脱税事件
・キャノン大分工場にかかる脱税事件

です。
・ニューハーフ美容家の脱税は、
至って簡単な手法で、コンサルタント料として知り合いの会社を使ったもの、水増しした販促費を知り合いに支払ってキックバックを受けるというようなもの。

・銀座のホステス脱税事件は、本名ではなく源氏名口座へ売上入金による無申告というまあ、ものすご~く初歩的なもの(汗) あと、店側は源泉所得税を徴収していないケースが多いですよね。

・タレント事務所の脱税事件は、
タレントの「移籍料」を使ったものや架空経費の計上、関係会社をつかった経費の付け替えなど。あとはスカウトマンへの「スカウト報酬」の水増し等々。


他にも複雑な案件の脱税事件がのせられていて、
「やっぱり割にあわんなあ」という思いが募りました。

くれぐれも申し上げておきますが、
上記のような脱税手法はマルサでなくても
普通の税務署の人間でも把握しているものです。
ですので応用しようとしてもまあ、無理です。不自然なところは必ず出てきますからね~。

節税はオーケーですが、
脱税は時間とお金も取られる割にあわない「作業」です。
やめておいた方がいいですよ~。

あさのの本棚 | 更新日:2012.01.31