コンサルタント・アイ 109号
『お客様にとっての価値を考えてみる』
今月号のコンサルタント・アイは何を題材に書こうかなと考えていたところ、先月のコンサルタント・アイの原稿に目が行き、弊社の長谷部がディスニーランドのサービスに触れているのを興味深く読み返しました。
そこでふと以前聞いたディズニーランドに関する別の話を思い出しましたので、今回はそこからマーケティングという切り口でお話させていただければと思います。
皆様もこれまでに数回はディズニーに遊びに行った経験があるかと思います。私もここ数年でも数回は遊びに行ってます。
また、私は有楽町線を通勤電車として利用しているので、夜に乗車すると、お土産がたくさん入った大きなディズニーの袋を抱えた方を頻繁に目にします。
皆様もディズニーランドに行くと、お友達のお土産、お子様にせがまれて・・・理由は様々でもとにかくたくさんお土産を買ってしまった経験があるのではないでしょうか。あそこに行くと、ついついお財布の紐が緩くなってしまうものですよね。
先日、ディスニーランドの客単価について書かれているとある記事を目にしました。昨年は震災の影響もあったかと思いますが、一昨年時点でのディスニーランドの客単価は、およそ10,000円弱なのだそうです。(※申し訳ありませんが出典は定かではないので省略させて頂きます)
これは、チケット、飲食、お土産などから構成されます。
大体の内訳は、
チケット:4,200円(当時の価格で)
飲食:2,200円
お土産:3,600円
という具合です。
入場料は当たり前として、ここで注目すべきポイントは、ほぼ1日チケットさえあれば遊んでいられるテーマパークで、多くの人が飲食よりもお土産にお金をかけている点です。
面白いとは思いませんか?
「お土産」が、客単価向上に貢献している訳です。
さらにこの話には続きがあります。
ディズニーランドをアメリカから日本に輸入してくる際に、アメリカ本部と日本側とで様々なロイヤリティを含む契約項目を検討していた時のことです。当初ディズニーの本部はお土産に対しての話は、ほとんど検討事項に出さなかったそうで、ロイヤリティは必要ないと考えていたそうです。
すなわちこれほどお土産が売れると考えていなかったということです。
ところが、予想外にお土産が売れたので改めてお土産からもきちんとフィーを徴収するようにしたとのことです。
この事例から仮説を考えるに、
1.お土産にかかるロイヤリティが低い為オリエンタルランドが魅力的な商品開発を行い、お土産販売に力を入れた。
2.日本人が本来「お土産好きであった」
などがという仮説が考えられますが、実際のところは分かりませんが、恐らく2の日本人の特性を熟知していた上で、オリエンタルランドが1にある仮説を実践したと考えるのが一番しっくりこないでしょうか。
いずれにせよ、お土産販売の成功は、予想外の嬉しい出来事だったに違いありません。
考えてみれば日常のビジネスでもこのような、予想外の顧客単価向上の資産が隠れているかもしれません。
よく言われていることですが、経営や商売とは、お客さまに「価値」を提供して、その見返りにお金をもらう活動です。
「モノより思い出」というコピーが以前CMでありましたが、ディズニーランドの例でいえば、まさにお客様にとっての価値とは、「思い出に残るモノが欲しい!」ということだったのでしょう。
では、「価値」とはなんでしょう?以前読んだ書籍に『ドリルを売るには穴を売れ』というタイトルの本がありました。(受け売りばかりで恐縮ですが・・・笑)
電動ドリルを購入する人は、何のために購入するのか?
「電動ドリルのフォルムが好きで、コレクションしているからです!」
......、いや、違いますよね。電動ドリルを購入する人は、
「穴」
を開けたいから購入するのです。
つまり、電動ドリルを売ることは、「穴を売る」ことなんですよね。穴こそが、お客様にとって「価値」なのだと。
商品やサービスの内容はなくて、その先にある「達成感、快適な時間、楽しい暮らし」こそが、お客様にとっての価値なのです。
「お客様にとっての価値とはなにか?」を徹底的に考え抜くことが、マーケティングの基本中の基本だということをその書籍からも知りました。
そうはいってもなかなかこのテーマ、奥が深く一筋縄ではいきません。日頃からお客様の考えている事、お客様にとっての価値について考え抜くような習慣を身につけたいものですね。 (中山知美)









