「自己PR」は最初に聞いてはいけない。心理学が面接のNGを解明

「応募者の質が低い。採用してみたものの、すぐに辞めてしまう」

――それは本当に応募者の質が低いのでしょうか? せっかく採用した人がすぐに辞めてしまうのは、採用スキルの低い面接官が、質の低い面接をしているからだとすればどうでしょう。未熟な面接官がとりがちなNG行動を改めれば、面接の質は劇的に改善します。今回は、面接官ならいますぐ改めるべき行動を心理学の視点で分析します。

「ハロー効果」と「確証バイアス」で思い込みが生じる

面接冒頭で頻出するセリフ「さっそくですが自己紹介をしてください」。じつは、この時点でもはやNGです。「ハロー効果」と「確証バイアス」の負のスパイラルが面接官を待ち受けています。

 

「ハロー効果」とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められてしまうという心理社会学的現象のこと。「確証バイアス」とは、自らの仮説を支持する情報ばかりに目が行き、反証する情報を無視してしまう傾向のことをいいます。

 

自己PRも志望動機も、長所だけをことさらに強調してアピールするのが普通です。したがって、まずPRを聞いてしまうと、ハロー効果が発生し「〇〇大学卒で△△商事に入社したのだから、優秀な人に違いない」などという思い込み(仮説)が発生してしまいます。その後、質疑応答に移っても、確証バイアスのせいで候補者に対する正確な見極めが難しくなってしまうのです。

 

面接官に本来期待される役割は、面接官自身が主導的に候補者に対する「仮説」を構築し、質疑応答によって「検証」していくことです。しかし、仮説の構築を自己PRに丸投げしてしまった瞬間に、候補者主導のストーリーに流されてしまうのです。面接に楽な方法はありません。地道に候補者と向き合うのが一番です。

 

人的資源 | 更新日:2016.12.15