労働基準法を守らない介護事業所は認可が取り消される!?

今回は医療業界に密接な介護業界のお話です。介護事業には、ケアマネージャー、介護職員、相談員、事務職員、運転手等、そこで働くさまざまな職種の労働者が必要です。

ただし、実際の介護事業の現場では、労働基準法や労働安全衛生法などの労働者の法律を守っていない事業所も多く存在しており、介護人材不足を解消するためにも早急な対応を行わなければなりません。

罰金刑を受けた介護事業者の指定が取り消される

2012年4月に改正された介護保険法では、事業者に対して労働基準法などの労働関係の法律遵守を求める条文が盛り込まれました。

この改正により、労働基準法等の法律に違反した介護事業者で罰金刑を受けたものに対して、都道府県等は指定を取り消すことができることになりました。

 

労働基準法等の違反内容としては次のような例が挙げられます。

・時間外・休日労働の協定書(36協定)を締結せずに、労働者に残業させていた

・時間外手当を基本給に含んでいるとして、支給していなかった(基本給と時間外手当の内訳が明確にされていない)

・時間外労働の上限を設けて、それ以上は支払わなかった

・役職がついているというだけで、時間外手当を支払っていなかった

・労働者が10名以上いるのにもかかわらず、就業規則の作成や周知、監督署への届け出を行っていなかった

・訪問ヘルパーの移動時間中の賃金を支払っていなかった

・必須の研修に対して、賃金を支払っていなかった

・最低賃金を下回っていた

・労働保険料の滞納処分を受けたにもかかわらず、滞納していた

・正規従業員等に対して、定期健康診断を実施していなかった

 

例に挙げた内容は、たとえ意図的ではなかったとしても、労働基準法等の違反として、労働基準監督官から是正勧告を受けることになります。

ただし、これらの違反があったからといって、すぐに罰金刑や禁固刑が言い渡されるわけではありません。重大な違反があったにもかかわらず、労働基準監督署からの是正勧告を無視したり、反抗するなど悪質なケースに限ります。

そして、悪質と認められた場合は、介護事業所の認定取り消しや、事業所名の公表などの処分が行われることになります。

まずは、知らず知らずのうちに労働基準法等を違反していないか、現状を再確認されてはいかがでしょうか。

医療・福祉 | 更新日:2017.02.15