約1カ月半ぶりの円安113円台。円下落の風が吹くと、桶屋は儲かる?

2017年7月4日午前の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=113円台前半に下落しました。前日比で38銭の円安・ドル高です。

東京市場で113円台を付けるのは5月17日以来、約1カ月半ぶり。原因としては原油高などによる欧米の株高を受けて、安全資産とされる円を売る動きが強まった前日の海外市場の流れを引き継いだとアナリストは見ています。

では、円が下がると経済面にはどのような影響を与えるのでしょうか? 基礎的な話になるかもしれませんが、ちょっと解説してみたいと思います。

日本技術の輸出産業が価格競争でも優位に。逆に輸入産業は…?

日本は天然資源の少ない国です。海外で勝負できてきたのは、たとえば自動車産業などの「日本技術」のレベルの高さが認められたからなのは言うまでもありません。それが円安になるとどのようになるのでしょうか。

<メリット>
「円安」とは「円の価値」 が 「他国の通貨」 より 「下がる」 こと。逆に言えば、「他国の通貨」が「円の価値」より高くなり、他国が有利になります。そうすると、一見日本が不利になるように見えます。

しかし、先に例に挙げた自動車などの場合、もともと完成度の高さから海外では「高級」というイメージを持っていますが、円安になることで海外での価格が下がり、価格面でも海外製品と勝負ができるようになる、というメリットが生まれます。例えば、T社の場合、日本円が円安に1円動くと、海外での営業利益は350億円アップすると言われています。つまり、輸出産業において円安は決してマイナスではないということです。

日本は輸出産業が活発です。円安によって業績が上がり、その結果従業員の賃金が上がり、消費行動が活発になると景気が上昇します。それによって会社の株価も上昇する傾向になります。これが、円安の理想的な動きです。


<デメリット>
もう言わずもがなですが、円安によって業績に悪影響を受ける産業は、輸入産業です。

影響を受けやすいのが、原油を輸入している「ガソリン」でしょう。円安になれば、原油価格が上がるので、ガソリン価格が上がります。従業員の給与額が変わらず、ガソリンのような生活必需品の値段が上がれば、消費者には痛い結果となります。

また、例えば牛肉を輸入して製品化している牛丼屋など、飲食業でも打撃を受けます。これによって外食を控える傾向が高まり、消費が滞れば景気は逆に後退してしまうでしょう。これが、円安のデメリットになります。


円安という風が吹いて儲かった桶屋はどこの桶屋だったでしょう? 儲かった桶屋は、ぜひ従業員に還元して、景気回復の一助となってほしいですね!

トピックス | 更新日:2017.07.14