ANA“背面飛行”事故に学ぶヒューマンエラーに対する考え方

9月6日、静岡県浜松市の南方上空で、那覇発羽田行き全日空旅客機が急降下した事故が起こりました。原因をフライトレコーダーなどから分析した結果、左側に最大約130度回転し、背面飛行に近い状態だったことが明らかになり、注目を集めました。原因は「スイッチの押し間違え」という、典型的なヒューマンエラー。ここで学べるのは、心身が周囲の環境の影響を受けやすい人間にとって、ヒューマンエラー=ミスは避けて通れないということです。

「ミスが多い」=「個人の資質の問題」とは単純に言い切れない

ヒューマンエラーはなぜ起こると考えられますか?
よく挙げられる原因は「個人の能力が低い」「注意力が散漫」「やる気がない」「危機管理の意識が低い」など。主に個人の資質によるものとされます。
しかし、実際には以下のような背景も考えられなくはないのです。
・期日切迫の業務が多い
・細かい神経を使い、気を抜けない業務が多い
・残業が多く、休みを十分に取れていない
・部署やチーム内でお互いに助け合うという意識がない
というように、業務の特性や組織文化がヒューマンエラーを引き起こすバックボーンになっている場合が意外と多いのではないでしょうか。よって「ミスが多い」=「個人の資質の問題」とは単純に言い切れないのです。
では、ヒューマンエラーを防ぐにはどうすればよいのでしょう?
方法はいくつもありますが、最も簡単なことは、自らのヒューマンエラーを報告した勇気を認めてあげることです。責任を追及したり処分を下すことよりも、今後の再発防止につながります。
「どんなに優秀な社員でも、人間である限りヒューマンエラーを起こす可能性がある」。経営者や管理職はこのことを常に認識し、ヒューマンエラーを表面化し、再発防止につなげやすい環境を整え、組織を事故やクレームから守ることを心掛けましょう。

 

トピックス | 更新日:2011.10.14