スティーブ・ジョブズ氏に学ぶ「引き算発想」の大切さ
10月にアップル社のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなりました。ジョブズ氏の数々の偉業は、世界中の経営者や起業家にとってあこがれだったと思います。エピソードは枚挙にいとまがありませんが、特筆すべき点のひとつに、本当に必要なものかどうかを考えて、製品のシンプルさを保つために引き算を徹底したことにあるのではないでしょうか。
「あれもこれも何でもできる」は「あれもこれも何にもできない」
通常、製品開発や新規事業を行う際、必要かどうかを迷うものについては「どうせならあれも入れたい」「これも入れたい」と足し算の発想で考えがちです。
しかし、ジョブズ氏は製品のシンプルさを保つために徹底的に引き算をしました。「必要かもしれない」レベルのものでも、本当に必要だと確信できないものについては切り捨て、間引きをしたのです。
これは中小企業のマーケティングにも通じるものがあります。自社のセールスポイントを打ち出す際、「あれもできます」「これもできます」「何でもできます」と掲げてしまう傾向にあります。
しかし、「何でもできる」は、裏を返すと「中途半端で何にもできない」につながります。自社の商品・製品・サービスのなかで「これは!」というものを絞り、それを核に据えた戦略を構築したほうがよいのです。
「なんでも屋」と「専門店」、どちらのラーメンが食べたいか?
わかりやすい例を挙げてみます。あなたは今、ラーメンが食べたいとします。目の前に「ラーメン、うどん、そば、天ぷらなど幅広いメニューをそろえたお店」と「塩ラーメン専門店」があったら、どちらに行きたいと思いますか?
この場合、もちろん塩ラーメン専門店に行きたくなるのではないでしょうか。セールスポイントが「あれもこれも」だと、選ぶ側はかえって選びづらくなるものです。一方、どれか一点「ウリ」があれば、選ぶ側の目に留まります。そして、ビジネスの輪が広がっていくのです。
「ジョブズ氏のような仕事を成し遂げてみたい」と思う方は、まず自社のセールスポイントを、引き算発想で絞ることから始めてみてはいかがでしょう。









