最低賃金について

 最低賃金には、地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金があります。

 
「地域別最低賃金」とは、産業や職種にかかわりなく、各都道府県内の事業場(事務所・支店・営業所・工場など)で働くすべての労働者(従業員)と、その使用者(会社)に対して適用される最低賃金です。
「特定(産業別)最低賃金」とは、特定の産業について設定されている最低賃金であり、「地域別最低賃金」よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認める産業について設定されているものです。
 
地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金は、毎年10月から12月にかけて改定されており、例えば、東京都における今年の最低賃金の改定内容は次のとおりです。
 

 ●東京都の最低賃金

地域別最低賃金については、既に10月24日から改定されています。上昇幅も大きく、791円から821円に改定されました。
 
特定(産業別)最低賃金については、12月31日が改定予定日となっており、その改定額は、「鉄鋼業(837円→846円)」「はん用機械器具、生産用機械器具製造業(824円→832円)」「業務用機械器具、電気機械器具、情報通信機械器具、時計・同部分品、眼鏡製造業(821円→829円)」「自動車・同附属品製造業、船舶製造・修理業,舶用機関製造業、航空機・同附属品製造業(824円→832円)」「出版業(819円→827円)」となっています。
なお、各種商品小売業については、今年の改定は見送られました。
 
●最低賃金の取扱い
2種類ある最低賃金のうち、高い額の最低賃金を適用することになります。
「10月24日から12月30日まで」「12月31日以降」における最低賃金の取扱いは、次のようになります。
 
※10月24日~12月30日
・鉄鋼業=837円
・はん用機械器具、生産用機械器具製造業=824円
・業務用機械器具、電気機械器具、情報通信機械器具、時計・同部分品、眼鏡製造業=821円
・自動車・同附属品製造業、船舶製造・修理業,舶用機関製造業、航空機・同附属品製造業=824円
・出版業=821円
・各種商品小売業=821円
・その他=821円
 
※12月31日~
・鉄鋼業=846円
・はん用機械器具、生産用機械器具製造業=832円
・業務用機械器具、電気機械器具、情報通信機械器具、時計・同部分品、眼鏡製造業=829円
・自動車・同附属品製造業、船舶製造・修理業,舶用機関製造業、航空機・同附属品製造業=832円
・出版業=827円
・各種商品小売業=821円
・その他=821円
 
●最低賃金を支払わないと・・・
最低賃金未満の賃金しか支払っていない場合、従業員に対してその差額を支払わなくてはなりません。
また、地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、罰則(50万円以下の罰金)が定められており、特定(産業別)最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められています。
 
会社は従業員に支払っている賃金が、最低賃金未満であるか否かを確認しておく必要があります。確認の結果、最低賃金を下回っている場合には早急な対応(=最低賃金以上の賃金に引き上げる)をするようにしてください。
 
社会保険労務士 笹島 俊邦
人事・労務管理情報 | 更新日:2010.12.02