役割と目標による評価制度(2)

当事務所が中小企業(とりわけ50人未満事業所)に推奨している「役割と目標による評価制度」は、「役割基準書」と「評価シート」を併せて、社員のやるべきことと、その遂行レベルを明示することが特徴です。「役割基準書」で明示する役割は、組織目的を達成するために各人に割り当てた役割の基準であり、「やるべきこと」は、時間の概念がそれほど厳密でなく、達成イメージもやや包括的な表現となります。

これに対して、「評価シート」で明示する「やるべきこと」は、「下期に~をどこまで達成する」というように時間の概念が厳密であり、達成イメージも具体的になります。「評価シート」は、役割の達成状況を評価することと、「役割基準書」では明示しきれない、あるいは明示することが相応しくない役割やその遂行レベルを明示することが任務となります。ですから、「評価シート」は、期の始めに明示することが絶対条件となります。

「評価シート」の評価項目のなかで「成果・取り組み」は、目標管理に繋げます。目標設定、目標の遂行、目標達成評価という一連の目標管理プロセスを踏まえることで、「評価シート」で明示した成果・取り組みの「やるべきこと」が、「個人目標」として社員・上司に共有され、「見える化」します。「役割と目標による評価制度」では、「目標設定シート」は「評価シート」の成果・取り組み項目の附表として作成されます。

さらに、「目標設定シート」で個人目標となった「成果・取り組み」以外の役割は、期初に上司が、「評価シート」の評価項目一つひとつについて期待するところを部下に伝え、上司・部下で確認・合意します。期待するところの明確化は、評価項目の内容・着眼点や評価基準を上司・部下が確認し合うことであり、「個人目標」以外の役割の「見える化」になります。「評価シート」は、「役割と目標による評価制度」で、期中の進捗管理にも活用します。
 
社会保険労務士法人すずき事務所
代表者 鈴木幹男
評価・賃金制度情報 | 更新日:2011.08.05