両親そろって育児休業は取れる?
Q.当社には社内結婚した夫婦がいます。この度、妻である従業員から妊娠の報告を受け、夫と一緒に育児休業を取りたいと申し出てきました。この場合、2人に育児休業を与えなければならないでしょうか?
A.育児休業は原則として、1歳未満の子を養育している従業員に与えられた権利です。改正育児・介護休業法が施行された平成22年6月30日前までは、労使協定で「配偶者が常態として子を養育できる者」として、配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中の場合は、育児休業の対象外とすることができました。しかし、改正以降は、育児休業中の配偶者がいても、育児休業を取得することができるようになりました。
ご質問の場合、夫婦がそれぞれ育児休業を申し出れば、2人とも育児休業を取得することが可能です。育児休業期間は、母親は産後休業終了日の翌日から、父親は出生日当日から、それぞれ子の「1歳の誕生日の前日」までの間となります。
その他、育児休業の特例、延長については以下のとおりです。
【パパ休暇】
産後8週間以内に、父親が取得した最初の育児休業をいいます。パパ休暇を取得した場合は、再度育児休業を取得することができます。
【パパ・ママ育休プラス】
配偶者が育児休業をしている場合、1歳2ヵ月(誕生日の応当日の前日)まで取得できる期間(範囲)が延長されます。ただし、実際に取得できる育児休業期間は、その範囲内で最長1年間(365日。うるう日が含まれる場合は366日)となります。母親の場合は、出生日と産後休業期間を含んで1年間となります。
【1歳6ヵ月までの延長】
1歳の誕生日(パパ・ママ育休プラスの場合は、その育児休業終了予定日の翌日)において、保育所に入所できないなどの一定の要件を満たした場合は、1歳6ヵ月(誕生日の応当日の前日)まで育児休業を延長することができます。この場合の延長開始予定日は、1歳の誕生日(パパ・ママ育休プラスの場合は、1歳の誕生日以後の本人または配偶者の育児休業終了予定日の翌日)となります。
以下に、両親が育児休業を取得するパターンを例示しましたので参考にしてください(うるう日を含んでいません)。
パターン①:両親が1歳まで育児休業をした場合(原則の育児休業)
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母:出生日(1日)+産後休業(56日)+育児休業(308日)
父:育児休業(365日)
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※点線枠は1歳6ヵ月までの延長
パターン②:両親ともに産後休業終了日の翌日から育児休業を開始した場合(パパ・ママ育休プラス)
※太枠はパパ・ママ育休プラス、点線枠は1歳6ヵ月までの延長。
パターン③:母親の育児休業開始後に、父親が育児休業を取得した場合(パパ・ママ育休プラス)
※太枠はパパ・ママ育休プラス、点線枠は1歳6ヵ月までの延長。
パターン④:母親の産後休業中に父親が育児休業を取得し(パパ休暇)、母親の育児休業開始後に、再度父親が育児休業を取得する場合(パパ・ママ育休プラス)
執筆者紹介:
社会保険労務士 横島 洋志(よこしま ひろし)
社会保険労務士法人すずき事務所勤務。茨城県出身。
法学部卒業後、大手飲料メーカ、広告代理店などを経て、平成19年から当事務所に勤務。
同年社会保険労務士の資格を取得する。約20社の顧問先を担当し、特に出産・育児関係
の手続きに注力している。現在、本の出版に向けて執筆中。









